2024/04/10 22:59

白い器


生命をのせる器

生命エネルギーの循環を特別なものにしたく

この器を作らせていただきました。

器は、この世界に生まれた瞬間から

長く愛される使命が与えられています。

なんて美しい運命なのでしょう。







私たちは、生まれた瞬間から息絶えるまで
何かしらの命をいただいて、生命をつなぎます。
食事(時)は
みなさんにとってどのようなものでしょうか
かつての私は
食することは当たり前のことと
命をいただくことに対して理解が薄く
心無い、そのトキ(時間)を過ごしていたように思います
2011年から食を届ける経験をさせていただいたことで
数多の方々の想いと自然が育んだ奇跡
その連続の中で生まれた有り難きものを
「今」「ここで」「いただく」ということを知りました
食事・食時 そのもの
そして紐づくあらゆるもののチカラを
都度、思い 尊ぶ、こころが Hakuji となりました
縁/リムの曲線は、トーラスをなぞりました







この度のHakujiの窯元は、
日本有数の焼き物の街 佐賀・有田で
15代(350年)続く 辻精磁社
かつての日本においての「公」
長く皇室の器を手がけられてきた 丁寧なつくり手です
Hakujiの白は、感謝の色
この器が「生命の奇跡」で満たされること
そして なにより 皆様の心身の健康を心から願って








私がここに来るのは
もう何回目なのでしょうか?
有田の馴染みある山並み、
古き良き街並みを眺めながら大通りを車で走り
車を停めて
一本裏道へと歩いていく
迷いこみそうな細く入り組んだ路地裏
伝統的なトンバイ塀と、趣のある門が現れます
辻精磁社
こちらがHakujiを制作していただいてる辻精磁社です。










歴史は古く、公(皇室)の器を作る由緒正しい窯元
今なお大切な節目に皇室の皆様方が使われる器を作られています。
辻精磁社の奥の間。絢爛豪華な印象の有田焼と異なり、
辻家の作品には 奥ゆかしさと、品格そして威厳を感じます。
しっとりと、
美しい青一色の線
丁寧で落ち着いた安心感と
神社仏閣を訪れた時のような
凛とした空気と静けさを感じました。
代々受け継がれた歴史と精神性は
言葉なくとも、現れるものです
初めてあの門をくぐった瞬間に感じた
何かが全身を走り抜けていった感覚を
今でも鮮明に覚えています。









この取り組みは、私がトーラスをなぞり書き記したメモ書きを、
有田に住む友人に「形にしたい」と、見せた
そこから全てが始まりました。
辻家との出逢いは運命でしたし、
このようなお願いを受けていただけるとは最初は考えもしませんでした。
ただ、あの瞬間を忘れられなかった私は、
友人に無理を承知でご相談できないかとお願いをしたのです。






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